草刈り(その4)

ジーマミーの岡山濃厚農耕記

※このコンテンツは濃厚ノーカー(農家)、記者ジーマミーが綴るWeb屋から農家へ転身真っ最中ブログです。

ステージ 草刈りレベル1

吉井川に沿って伸びる464号線を北上し、インターネットでも読み方が見つからない「邑上橋」を右折し83号線をしばらく進むとRPG上のマップでは「少し草」が100マス、「草」が300マスのエリアが見えてきます。そこが自分の戦場です。

車を横に駐め、UVカットアンド体感温度マイナス10度のワードに惹かれワークマンで購入したボディスーツに着替え、これまたワークマンの長靴と手袋を装着し、ベルトループへフックで留めるタイプのペットボトルホルダーに、大阪にいたときには聞いたこともない24時間営業のディスカウントストア「ディオ」の49円で売られているスポーツドリンクをスポッと挿入。その時点では最強のツール「長柄草刈り鎌」を左手に持ち、ヨロヨロと圃場に入ります。

無謀なステージです…… 敵はセイタカアワダチソウ。目視の概算では1平方メートルあたり50本くらい。1,200平方メートルなので約6万本。ひとり鎌持って4日で刈りきるミッション。チートコードもありません。ただひたすら鎌を振るのみ。こりゃ大変だわ。

ヨレヨレのレレレ。

草刈り鎌は草を刈るための道具。当たり前ですが初心者がいきなり鎌を振ってサクッと草が刈れる事はありません。直立する直径1.5センチ程度のセイタカアワダチソウ、この草は秋頃に黄色い花を咲かせた後、白い穂が泡立っている様に見える事から名がついたそうで、まだ6月なので泡立ってませんから「セイタカ草」。サクッと刈れません。かなり丈夫です、硬いです。力任せに振り下ろしても鎌の刃とセイタカ野郎の接する角度がおかしいと弾き返してきます。「ガン!ボヨーン!」となります。

一度車に戻り、スマホで「長柄草刈り鎌 振り方」で動画検索。見つかるもんです。遠心力を利用してすくい上げる様に振る様です。車の横で素振りをしてみました。ふと、世界のホームラン王のエピソードがよぎりました。日本刀で上から吊るした紙を一本足のフォームでスパッと切るやつです。自分はアスファルトに立ち、見えないセイタカ野郎のまとまりに向かって鎌を振る。イメトレはバッチリです。スパスパ刈られていきます。

ステージに戻り、振りましょう。「ガン!ボヨーン!」刈れません。やってられません。気を取り直します。最近あまり見かけなくなった「駅のプラットホームで傘をクラブに見立てて素振り」の様な振り方。ダメでした。初動の振りかぶりを少なくしてみる。テレビゲームのゴルフでのスイングで例えると「初めのAボタンのゲージを3メモリくらいで、またAボタン」な雰囲気。おっ?!案外サクッと数本倒れました。この感じ。いいのでは…

スッ!サク!スッ!サク!いいねこの刈り心地。

5分ほど刈ったのでまとめようと、落ち葉を箒で集める様に鎌を使ってましたら気づきました。このフォームで刈ってみればと。かなり刈れました。2時間ほど「ホウキ殺法」で刈ってました。50坪ほどですが… その間、時々「お出かけですか」とかブツブツやってました。

その後も休憩を挟んだりして100坪位刈り倒しまして帰りました。刈ったセイタカ野郎はそのまま放置。そのまま分解してもらいます。

〈つづく〉

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