段々畑「竹」(その1)

ジーマミーの岡山濃厚農耕記

ぼんやりコスト計算

田んぼの仮称はとりあえず今後も圃場面積を増やしていくので「1号」と名付け、今のところの予定は、溝掘りをユンボ、土壌改良はトラクターの導入である程度目処はついた。時期は稲刈り後になるから8月末頃までは適当に周囲の圃場に迷惑をかけない程度に雑草の刈り取りしかする事がなく、まったりとした生活。それなりに情報や図書館で関連本を借りてインプットはしてました。

世の中には有機、自然、水耕などなど農法についての情報が多い事。GAPみたいに厳格なルールを定義してるのもある。農業は作物栽培に必要な土壌環境がとても重要です。水耕栽培は養液ですね。土壌環境、簡単に言えば土づくり。家庭菜園や小さな家庭菜園では「培養土」や「土のリサイクル用土」を使ってサクッと土壌を最適化できるのですが、400坪となるとそれらの資材がトン単位になるのでコストが跳ね上がります。例えば「発酵鶏糞」。20キログラムで約300円。10アールあたり2トンとして約60,000円。酸度調整剤の苦土石灰が20キログラム約800円で160,000円。牡蠣殻、EM菌、籾殻くん炭、あれやこれやとコストが積算してきます。イニシャルコストがかかり過ぎ…

相方の義父に話したところ「とりあえず落ち葉を集めて腐葉土を作るのが一番安上がり」と。落ち葉やコイン精米所の傍にある糠や料理にも使う黒糖、それらに田んぼの土を混ぜておけば落ち葉についてる微生物や虫が発酵、分解を始め腐葉土なるそうです。自然に発酵させて1年位。いやいや、ちょっと待て!腐葉土1トン作るのに必要な落ち葉ってどれくらいいるの!? 発酵で体積が半分になるとして、落ち葉2トン…。米糠2トン…。確かに自宅の周辺にも山はたくさんあるしコイン精米所もありますよ。でも2トンずつも集めるとなると… 無理です。黒糖が仮に300キロ必要として… 発酵に1年…。ダメだこりゃ。

落ち葉集めの目処は立ってないけど、先人に聞いてみる。

農作業はほとんどしてなくても、週に3-4回は圃場のチェックをしに行きます。落ち葉を集めてもこの圃場で発酵することになるので、どの辺りに囲いを作り、約4トン分を入れておくにはどれくらいの広さが必要かと考えてました。4トンを水換算として4000立方メートル(かな?)。20メートル四方で高さ10メートル(合ってるかな?)。3階建てのビルやん!! 絶対計算間違えてる。 4トンを一度に作るから大げさになるんだ。ミニマムで考えよう。8メートル四方で高さ1メートル位から始めよう。枠がいるなぁー。など悶々としてるだけなのですが。

その後キチンと計算してみましたら、1立方メートルが1トンでした。で、知恵袋にあった「牛糞堆肥」の単位体積重量「牛糞の重さ1Kgが 牛糞2.5リットル」あるいは「牛糞2.5リットル が 牛糞の重さ1Kgから、牛糞は水分とかも入ってるので落ち葉は3倍軽いとみなして計算すると… 落ち葉を4トン集めて、2トンの腐葉土を作るために必要な体積は…「2.5 x 3 x 4 = 30立方メートル」でした。それでも軽自動車の積載量が150kgとしても、200回分の落ち葉が必要で、ダメです。軽トラでも半分に回数が減るだけで、何袋分の落ち葉を集めないといけないのか、ホント意味わかんないっすよ。

予想してない展開が

圃場にARのように「落ち葉を入れた袋」が敷き詰められているのが見えてきて、クラクラしてましたら、何やら圃場の隣に住んでいる方がクイクイっと手を振っていた。どうやら田んぼがいっぱいあるエリアでは「こんにちは!」や「おーい!」などの挨拶や呼びかけでは相手に届かないのか、顔を上げてこちらを見ている様子であればクイクイっとするのが最適なんだろうな。トボトボと近づいていくと何やらその方の畑で採れた野菜を持って帰りなさいとお裾分け。その方からすれば、今年は何も育てられないから可哀想だからと思ってくれてるんだなーとよぎりつつ質問してみました。

「あのー。この辺りで落ち葉がたくさん集められる所無いですかねぇー?」「とりあえず土づくりで落ち葉堆肥を作ろうかと思いまして。」

するとおじさんから「それなら道挟んだあの山から採ってきたら?! あの辺りもあなたが今借りてる地主さんと同じだから聞いてみればいい。」と指差しつつ衝撃的な返答が。その差した先は高さ数十メートルにもなる竹林、というかそびえる竹の山。「あの辺りは元々は段々畑で、放置してたら竹が侵食してきてもうだめじゃ。誰も手を入れてないから土も袋に入れてこっちに運んだらどうにか土も柔らかくなるじゃろ。」「地主さんに借してもらったら?」と。こりゃ、またまた時間が掛かるやりとりが始まりそうだ…

〈つづく〉

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