※このコンテンツは濃厚ノーカー(農家)、記者ジーマミーが綴るWeb屋から農家へ転身真っ最中ブログです。
出鼻をくじかれる。そりゃないよぉ。
稲作のために整備された一帯の圃場に水が張られ田植えの準備がそこかしこで見かけるようになった6月中旬、数年間草刈りだけされ土壌に潜む地下茎のパワーがマックスのセイタカ野郎に覆い尽くされ、人力でヘロヘロになりつつ刈り終えたばかりの圃場から視界に入る広大な田園風景は、グーグルマップの航空写真やストリートマップでは味わえない不思議な感覚。田植え機などの重機が遠くで右から左、左から右とゆったりと往復しています。まぁ目測で端から端まで200メートルはありそうですが…。
畔を挟んだ圃場の方が手をクイクイっとしているのが見えます。トコトコそちらに行き、挨拶。その方は「そろそろ田植えするけど、あなたの圃場から2メートルほどはこちらで草刈りをします。防虫、雑草の種が飛んでこないようにするためだから」と。これまでも刈ってたんだろうな、確かにこちら側の畔から2メートルほどにはセイタカ野郎が全く生えてない。クローバーばかり。
やはりセイタカ野郎などの雑草は伸びては刈り倒すを繰り返し、草自体のHPを少しずつ減らしていくしか無いんだろうな。モンハンのクシャルダオラ的な。
「用水が入ってきたら、その田んぼはくるぶし位まで沈む。その間は何もできんね。」と。田んぼですから粘土質。高校の修学旅行で東北に行った時に農家訪問というアクティビティがあり、田植えをした事がある。足が沈み込んで動けなくなった。保水性が高い粘土質の土壌。今のところ持ってる道具もレベル1程度、何もできないわ。
今、できることからひとつずつ。
車に戻り、スマホでその後自分にとってのビッグキーワードの一つ「田を畑に」を検索フィールドに入力。キーワード候補「田を畑に 排水」をタップし検索。たくさん出てきますね。ほぼ専門性の高い資料ですが。米の買い取り価格が低くなり、減反政策を推進している状況下、田んぼを畑に転作するための方法が多く、「粘土質の田から畑への土壌改良(有機栽培・排水処理)・点穴埋め戻し(矢野智徳・大地の再生講座)」などお気軽にできそうにないものばかり。
唯一できそうなのが、田んぼの周囲に溝を掘り、排水口と繋ぎ、入ってくる用水を外に出す「明渠(めいきよ)」。少しでも土壌に用水を浸透させない手法。動画を見てるとショベルカーを使っての土木工事と同じ。無理です。そもそも「のんびり」ってのが前提なのに、規模も大きすぎです。大型トラクターのアタッチメントにも「溝掘り」があります。お手軽には手も出せないほどの価格、アタッチメントだけで100キロ以上。新規就農にお金が掛かるはずだわ。
この時は草刈りをやり終えた達成感と元々抗うつ剤の成分が血中に常時入ってますので、変な脳内伝達をしたのでしょう。根拠が全く無い自信がシナプス結合し、「ま、ショベル買って掘りますかっ」。文章書いてて思います、コイツ大馬鹿です。溝を掘るショベルを物色し始めました。
〈つづく〉